岩手県がん対策推進協議会

2024年3月13日

第34回岩手県がん対策推進協議会は2024年3月5日に開催され、岩手県がん対策推進計画の最終案について医療政策室より説明がありました。

当会からは伊藤ヨシ子副代表が出席して、会からの意見を述べました。

伊藤ヨシ子副代表

「・9医療圏から5医療圏に再編されるということを県民にわかりやすく丁寧に説明して欲しいと思います。特に、再編によって実際に大きな変化をこうむる県北部・沿岸部の住民の方々には、丁寧に説明して理解を求めると共に、その方たちの思いも十分に聞いてもらいたいです。特に、一人暮らしで年金暮らしの方等はこれまでもがんなどにり患した場合は、少しでも良い治療をと思えばやむを得ず遠方の盛岡の岩手医大などを利用していた訳だが、今回の再編により、県北部沿岸部から盛岡周辺の高度医療病院を利用することがなし崩しに「当たり前のこと」になってしまいます。

・岩手県は本州で最も広い県土をカバーするため「県下にあまねく良質な医療の均てんを」の理念のもとに20の県立病院を設置して来ました。県内どこに住んでいようとも等しく良質な医療を受けることができるように、高齢化、少子化、医師不足などの厳しい現状を踏まえながらも今一度行政、医療、県民が共に考え、これまでの医療体制をできるだけ維持するよう検討することが必要ではないでしょうか。

・県北部、沿岸部のがん患者さんが高度専門医療を受けるためには、盛岡医療圏域のがん診療連携拠点病院等に通院しなければならないことから、交通費補助等の負担軽減策の検討が欠かせないと思います。地域間格差を埋めるため、居住する市町村以外で治療する場合のサービスの利用促進(移動の介助、送迎他)や、治療のための宿泊への助成、バス・タクシー代補助の制度創設などの検討が必要と思われます。」

当会からの質問と医療政策室の回答

「Q(岩手ホスピスの会):次期岩手県がん対策推進計画決定後、来月から始まる同計画の施行につきまして、具体的なスケジュールを教えていただきたいと思います。4月以降の具体的なスケジュールが決まっていないなら、9医療圏から5医療圏に再編されるということを県民にわかりやすく丁寧に説明して欲しいと思います。」

「A(医療政策室):4月からすぐ変わるというものではなく、将来的には拠点病院の配置配属・ 設備導入などのタイミングもあるので具体的スケジュールは現在無い。県民への周知について は機会をとらえながらしたい。交通費などの補助については、各県の取り組み状況などをふまえ てということにしたいと思う。」