第32回岩手県がん対策推進協議会参加レポート

2023年11月 5日

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ー写真 過去のがん対策推進協議会ー

第32回岩手県がん対策推進協議会が2023年9月19日に非公開で開催されました。

会議の中で当会から以下の通り要望を述べました。

岩手ホスピスの会:

先月9日のTVニュースで、「地域医療を守る岩手県連絡会」のメンバーが、現在20カ所ある県立病院について、縮小や統合を行わないことなどを求める1万8000人分の署名を県に提出した様子が映し出されました。

同連絡会は、現在県が新たな「保健医療計画」の策定を進めているのにあわせて署名を提出したもので、20カ所ある県立病院について、縮小や統合を行わず機能の充実を図ること、一般的な医療を完結できる地域として設定されている9つの「保健医療圏」を今後も維持することなどを求めているとのことです。

また同団体では2021年10月にお産が休止されるなど機能が縮小している県立釜石病院をめぐり、市民から不安や負担が増したとの声が出ていると訴えました。

これに対し県では「人口減少が進んではいるが、病院の再編ありきではなく丁寧に議論を進めるよう取り組む」と応えていました。

このことについて、私たちがん患者会としても岩手に生きるがん患者さんとご家族の思いに立って、共に考えなければならないと感じています。

岩手は広い県土を持ち質の高い医療は中央部に集まり、沿岸部の医療は統廃合が進んでいるように地域住民は感じています。

医師・看護師不足を抱える中ではありますが、急性期から在宅まで切れ目のない医療を目指す県の姿勢に加え、地域のニーズや特性を訴える患者家族の声にもできるだけ耳をかたむけてほしいとおもいます。

治る病気ならどこへでも行くが、治らない命を迎えるときにはせめて生まれ育った地域や家族のもとで最期を迎えたいと声を沢山聞きます。

県立病院の次期経営計画がどのようになるのか、患者会としては関心が高まっています。

県中央部、北部、南部、沿岸部など広い岩手県に生きる各地域の方々の思いに寄り添った議論を進めて欲しいと思います。

また、これらの地域医療の充実を願うことはもちろんですが、一人でも多くのがん患者さんが痛みから解放されて少しでもその人らしく過ごせるように、岩手県における更なる緩和ケアの充実を切に願います。