岩手ホスピスの会は、盛岡市での一部がん検診の実施を要望する文書を、2020年12月9日に盛岡市保健所に提出しました。
全国の自治体が健康増進法に基づき実施しているがん検診について、全国の道府県所在市と政令市、東京23区の計7市区にアンケートしたところ、盛岡市と秋田市のみが新型コロナウイルスの影響で一部検査(盛岡市は大腸検査と胃の内視鏡検査)を実施できないまま、今年度の実施を断念した、という記事が2020年11月16日付の毎日新聞に掲載されました。
このことを知って私たちは、
なぜ全国74市区の中で盛岡市と秋田市のみ実施できないのか、コロナ禍で医療現場も行政サービスも疲弊していることはもちろん分かりますが、一人でも多くの市民が昨年度と同様のがん検診を受けられるよう、一日も早い盛岡市での一部がん検診の実施を希望して要望書を作成し提出しました。
盛岡市保健所からは「この件について盛岡市医師会から、一部検診を控えるべきという提言書を受取っている。」との回答をいただきました。
そこで私たちは2021年2月8日に盛岡市医師会に同様の要望書を提出しました。
対応していただいた及川敬一郎事務局長は「21年度の検診をどうするか検討する盛岡市医師会の委員会が3月に開催されるので、その際に要望があったことを伝える」、と答えました。
県のがん検診に関するホームページによると、平成29年度の盛岡市でのがん検診実施結果で大腸がんであった者45名、胃がんであった者43名となっており、これらに近い数のがん患者さんが今年度は検診で見つからず埋もれていることになります。
一日も早い盛岡市における従来通りのがん検診実施を願っております。