10月19日岩手県北上市さくらホールにおいて開催された、第一回日本緩和医療学会東北支部学術大会・第23回東北緩和医療研究会特別企画「交流カフェ」に参加しました。
岩手県内全緩和ケア病棟7カ所(ホスピス)からドクターや看護師が参加して、それぞれの病棟について紹介しました。
岩手県内から当会を含む患者家族会5団体が参加して、それぞれの会の活動について紹介しました。
会場内に岩手県内全緩和ケア病棟(ホスピス)が一堂に会した光景を目の当たりにして、20年前当会の発足当時、岩手県内に緩和ケア病棟が皆無だったことを思い起こし感無量でした。
岩手にも患者さんの苦しみを和らげる緩和ケア病棟(ホスピス)が欲しい!、と皆で活動を始めたのでした。
今こうしてたくさんの医療スタッフの方々が、各病棟で患者さんの痛みを和らげ、その人らしく生きることをサポートしてくれている。
本当に嬉しくありがたい気持ちでいっぱいです。
しかし、私たちがこれから迎える近未来の情勢は更に厳しい。
この日同会場で特別講演された、「病院で死ぬこと」を書かれたケアタウン小平クリニック院長・山崎章郎先生はご自身の最新の著書でこう述べておられます。
「650万人の団塊の世代が75歳を超える2025年には病院のベッド不足が深刻化し、激増する高齢者の看取りのために救急医療も破綻して、「死に場所難民時代」を迎えると言われています。」
そのような2025年を間近に控え、今後緩和ケア病棟(ホスピス)にも多くの患者さんが殺到して利用が困難になるのではないでしょうか。
患者さんの痛みを和らげる緩和ケアもおろそかになってしまうのでないでしょうか。
講演を終えた後の山崎章郎先生にロビーでお会いしたので、このような疑問を聞いてみました。
先生は「そこなんです。これからは医療のコンパクト化が必要です。これからが勝負です。」と返答されました。
医療のコンパクト化とはどのようなことなのか、ぜひ更に詳しくお聞きしたいと思います。