高田に輝(ひかり)の花を咲かせよう

2018年3月11日

東日本大震災発生から7年。私たちホスピスの会が震災後何度も支援物資を持ってお伺いした陸前高田の新市街地で今年も310日、東日本大震災復興祈願イベント「高田に輝(ひかり)の花を咲かせよう」が開催され、当会からも参加しました。

会場にはボランティアの人たちが作った約600個のLEDライトや光のオブジェが輝き震災で亡くなった尊い沢山の命を追悼していました。

イベント名の「輝(HIKARI)」は、大震災で命を落とした一人、陸前高田の消防団員だった当時25歳の菊池勇輝さんの「輝(HIKARI)」です。

イベントに参加していた被災者の方に、震災から7年経った今のお気持ちをお聞きしました。


陸前高田市 竹駒町・菊池裕子さん(50代女性)

あの甚大な被害をもたらした大震災から7年・・・早いのか遅いのかその感覚さえ掴むことができないまま月日が流れていきました。津波さえなければと、恨み、悔しさ、虚しさ、心の奥底に潜んでいる哀しみは決して癒えることはありませんが、そんな絶望の中でタオル帽子の会との出会いが私の心の支えになりました。会員の皆さんが物心両面を支えてくれたことは一生忘れる事ができません。7年たってもいまだに高田に心を寄せてもらえることに心から感謝申し上げます。私は何もお返しできませんが、とにかく元気に津波の事を風化させず、二度と多数の犠牲者が出ないよう次の世代に語り継ぐことが、生かされた私たちの使命だと思っています。

 陸前高田市横田町・菅原さん(50代女性)

何年経ってもあの日のことを思い出すと胸が締め付けられます。あと何年経とうが多分生きているうちはこのことは変わらないと思います。仮設住宅で一緒だった人たちとは今でも仲良くしています。ずっと前からの長い付き合いのような気がします。震災を経験してから、人と人の繋がりの大切さを本当に実感しました。これからも人の絆を大切にして行きたいです。」



被災地を訪ねる度に、人の命は有限であること、大切なものを失った悲しみを癒すには多くの時間を必要とすることを改めて思い知らされます。

亡くなった方たちの冥福を祈り、被災地で出会った全ての人たちの幸せを願いました。