岩手医大緩和ケアセンターと 緩和ケア病棟をテーマに講演

2016年8月13日

岩手ホスピスの会主催の第11回ホスピスセミナーが57日盛岡市で開催され、岩手医科大学附属病院緩和医療学科教授・木村祐輔先生が「岩手医大の緩和ケアセンターと緩和ケア病棟について」と題して講演しました。

会場には約50名の参加者が詰めかけ、木村先生のお話を熱心に聞き入りました。

木村祐輔先生は長年に渡り岩手の緩和ケアの地域連携を目指し、県内11の会場(岩手医大、他県内10の県立がん診療拠点病院)を結んで、看護師や医師をはじめとする総ての職種に緩和アテレビカンファレンスを実施して来ました。

2010年に日本緩和医療学会が行った、一般市民を対象の「緩和ケア」に関する認識度調査結果によると、緩和ケアの内容を知らない方が全体の7割を超えるという結果を得ており、緩和ケアはまだまだ一般にはなじみの薄い領域であることが明らかになっています。

一方緩和ケアに必要不可欠の医療用麻薬の消費量も、日本は他の先進諸国に比較して9番目の低い消費量となっております。

一方、岩手医大緩和ケアチームは2007年に腫瘍センターの1部門として発足し、医師10名、専従看護師3名、専任薬剤師2名他で構成され、年々新規患者以来数が増加の一途を辿っており、岩手医大の医療用麻薬消費量も併せて増加しております。            

先生のお話からこれまで10数年の岩手の緩和ケアの足跡をたどり、当会も曲がりなりにも岩手の緩和ケアの足取りと連動して歩んできたことを改めて認識しました。これからも少しでも木村先生の緩和ケアに関する取り組みに患者の立場から協力し、岩手の緩和ケアの発展に少しでも寄与出来ればと願っております。